ラテン方陣

らてんほうじん

n×n のグリッドに n 種類の記号を各行・各列に 1 回ずつ配置する数学的構造。数独の基盤。

ラテン方陣 (Latin Square) は、n×n のグリッドに n 種類の記号を、各行・各列に 1 回ずつ配置する組み合わせ構造である。18 世紀のスイスの数学者オイラーが研究した。数独はラテン方陣に 3×3 ブロックの制約を追加したものと見なせる。

数独との関係

ラテン方陣は行と列の条件だけを求める配置で、9×9 の数独はそれに加えて 3×3 ブロックの条件も満たす。ブロックの制約も満たすラテン方陣が、数独の完成盤面である。ラテン方陣の総数は数独の完成盤面の総数よりはるかに多く、ブロック制約が解の空間を大幅に制限している。4×4 や 6×6 のミニ数独も、ブロックの形 (2×2・2×3) が違うだけで同じ関係にある。解くときも、行と列だけでは候補が絞れないマスがブロックの制約を加えると確定することが多く、この追加の制約が、数独をラテン方陣から区別する特徴になっている。

応用分野

ラテン方陣は実験計画法、暗号理論、誤り訂正符号など、数学・工学の多くの分野で応用されている。記号は数字でなくてもよく、文字や色を並べても同じ構造になる。最も単純な作り方は、1 行目に 1 から n を順に並べ、次の行以降は 1 つずつずらして並べる方法で、どの n についてもラテン方陣は必ず存在する。数独は、ラテン方陣の構造を一般向けのパズルに応用した代表例と言える。